仮面ライダー電王第十三話

テレビ朝日系。“スーパーヒーロータイム”「仮面ライダー電王」。主演:佐藤健。脚本:小林靖子。監督:金田治。第十三話「いい?答えは聞いてない」。
野上良太郎佐藤健)の体に新たに憑依し、完全に占拠した模様の第四のイマジン。その居心地のよい身体を奪還しようとしたモモタロス(声:関俊彦)もウラタロス(声:遊佐浩二)もキンタロス(声:てらそままさき)も軽く跳ね除けてしまって寄せ付けもしない程に強大な力を備えた紫色の少年イマジン(声:鈴村健一)は、何者かに唆されてか、良太郎を倒せば時空を超える電車デンライナーの車掌になれると信じている。モモタロスとウラタロスとキンタロスの三人イマジンが力を合わせてもどうすることもできそうになかったが、やはり「特異点」良太郎の精神にはそれを沈め、従わせる力があるようだ。とはいえ良太郎は今とんでもない敵を自らの内に抱え込んでしまったわけなのだ。その内面の敵が何時までも敵対的であり続けるのかどうか今のところ定かではないが、思えば、今や楽しい仲間と化したモモタロスにしてもウラタロスにしてもキンタロスにしても根本的には、ハナ(白鳥百合子)が危惧する通り、危険性を孕んでいるはずなのだ。ウラタロスやキンタロスがイマジン本来の野心の類に無関心に見えるだけに、見ていて何時しか油断してしまうが、モモタロスも以前は危険な存在だったではないか。第四の、無邪気な少年イマジンの出現はそうしたことを再提起するかのようだ。