美味学院第六話

テレビ東京。ドラマ「美味學院(デリシャスガクイン)」。第六皿「狼馬&秀吾、囚われた二人!救出大作戦」。
原作:青木健生&AVEX ENTERTAINMENT INC.。脚本:広田光毅。主題歌:AAA「唇からロマンチカ」(avex trax)。挿入歌:AAA「That's Right」(avex trax)。音楽:Jack's Law。プロデューサー:瀧川治水&藤平晋太郎&佐々木博之。企画:高橋なな美&星野卓也&二村慈哉&渡辺和哉。制作:テレビ東京制作&デジタルハリウッド エンタテインメント。製作:(C)「美味學院」製作委員会。演出:堀江慶
美味学院の年に一度の恒例行事「断食DOハッスル」。三十六時間もの断食の漸く明けようとしていた朝、空腹に苦しんでいた生徒たちのため、最高に美味の粥を作って現れた美味(デリシャス)四天王。彼等が教室の戸を開けたとき、丁度その戸の前に立っていた桂城秀吾(與真司郎[AAA])を目掛けて北坂狼馬(西島隆弘[AAA])が飛び掛り、避けられて、その背後の、粥を入れた大きな器に激突した結果、折角の粥が投げ飛ばされ、床に毀れ、台無しになってしまった。結果、狼馬と桂城は「食べ物を粗末にした」罰として、御仕置き部屋と称されるウサギ小屋みたいな物置に幽閉されて、断食を続行させられたわけだが、しかし考えてみれば、虎堂研(天野浩成)が台車で運搬していた粥の前に立っていた徳平慶伸(城咲仁)が、勢いよく走り込んできた狼馬を受け止めるか跳ね除けるか、少しでも頑張っておけば大惨事も少しは防ぎ得たのではないのか?と思わなくもない。それなのに徳平は臆病風に吹かれたのか、逸早く逃げていた。見事な逃げようだった。
反面、徳平は「断食DOハッスル」の間、自身も密かに断食をしながら時間をかけて粥を作っていたばかりか、狼馬と桂城の幽閉の間も、自身も断食を続行していたらしい。それなのに、狼馬と桂城を救出するため高杉凛(相葉弘樹)とマシュー・ペリエ三浦涼介)が作った粥を、虎堂研と沖田司(永山たかし)と土方歳輝(河合龍之介)は三人だけで喰い尽くし、徳平の分を残しておいてはくれなかった。空になった鍋を見た徳平の「少し位、私のために残しておこうとは思わなかったの?」と責める口調が、空腹で力も出ないからか、余りにも寂しそうで哀れだったが、面白かった。
囚われの身の狼馬と桂城のいたウサギ小屋の前に現れた南郷隆司(中村優一[D-BOYS])は、前回の戦いで従来のあのレンズの厚い変な眼鏡を壊されたため、代わりに一転してオシャレな眼鏡をかけ、印象を一新した。眼鏡は変わったものの、青い鉢巻をはじめ他は何一つ変わってはいないのだが、狼馬も桂城も、それが誰だか直ぐには判別できなかった程。南郷本人はその眼鏡を「ダサいからかけたくない」と思っていたらしいが、新たな容姿の美を桂城に賞賛されたときは流石に嬉しそうだった。そんな意外に軟弱な面も覗かせた彼は、ポケットの中に入っていた二枚しかないビスケットの内一枚を、ウサギ小屋の中の空腹の二人の前で自ら食ったあと、残る一枚を「ニューヨークへ行きたいか?」と叫びながら小屋の中に投げ入れたり、両名を救出するため四天王のため粥を作っていた凛とマシューの友情の篤さ、熱さに感激して鬱陶しい程の助言と声援を与えたり。ついには狼馬と桂城と凛とマシューと自身とで五人組「デリシャス5(ファイヴ)」を結成し、デリシャス四天王と美味学院長に挑戦することを宣言した。