特急田中3号第七話

TBS系。金曜ドラマ特急田中3号」。第七話。
脚本:橋本裕志。音楽プロデューサー:志田博英。音楽:仲西匡。主題歌:KAT-TUN「喜びの歌」(J-One Records)。鉄道監修:南田裕介。制作:TBSテレビ。演出:金子文紀
田中一郎(田中聖KAT-TUN])は家業のクリーニング店を手伝い、メーテルこと目黒照美(栗山千明)はそれを手伝った。田中ハル(吉行和子)の呼び出されてのことだった。思えば田中ハルは、一郎をあのような不思議な男子に育て上げた祖母であると同時に、勝治(遠藤憲一)と次郎(木村了)と一郎の三人家族をこれまで見守り続けて、不思議な団欒の場を作り出してきた家の長老でもあるのだ。ハルによって田中家に招かれることがそのまま田中一郎を受け容れることでもあるのかもしれない。
現実の人々が弱点を抱えているのと同じように、このドラマの登場人物たちも、それぞれに弱点を抱えているだろう。だが、そうした中で小島理子(平岩紙)は己の弱点について殆ど語るところがなかった。花形圭(塚本高史)の弱点について語る側でこそあろうとするかに思われた。しかし彼のことを友人に語るに際して嘘をついたのは、彼の弱点を隠すのではなく、逆に小島理子自身の弱点の在り処を示すものに他ならない。