バンビーノ最終話

日本テレビ系。水曜ドラマ「バンビ〜ノ!」。第十一話=最終回。
原作:せきやてつじ小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」)。脚本:岡田惠和。音楽:菅野祐悟。主題歌:嵐「We can make it!」。プロデューサー:加藤正俊&村瀬健&浅井千端(MMJ)。制作協力:MMJ。演出:大谷太郎
古都ローマの景観の美麗なること。イタリアへ料理の修業に出た伴省吾(松本潤)を辛うじて受け容れたローマの料理店パンツィローネは、日本の六本木の料理店トラットリア・バッカナーレによく似ていた。店内の作りも少し似ていたが、そこで働く顔触れは極めて似ていた。それに先立ち、ローマへ去り行く伴省吾を、バッカナーレの人々が見送る夜、営業の終了後、店の退職者への恒例の儀式として、店の自慢のフルコース pasto completoを振る舞った場面がよかった。その最後、織田利夫(ほっしゃん。)のドルチェの登場の仕方は、実に期待を裏切らなかった。香取望(佐藤隆太)は伴省吾に対し、一箇所に何時までも留まるのは料理人の生き方ではないと云ったが、その言を妹尾雅司(向井理)には向けなかった。しかし思うに、何年後にも何十年後にもバッカナーレを守っているのは妹尾雅司ではないだろうか。そうした生き方が妹尾雅司には合っていて、伴省吾には合っていないのかもしれない。他方、イタリアで「バンビーノ」として小さな店を始めた宍戸鉄幹(市村正親)と遠藤進(山本圭)は楽しそうだったが、客が一人もいない状態から一体どのような進展を見るのかを少し見たかった気がする。