仮面ライダー電王第二十五話

テレビ朝日系。「仮面ライダー電王」。主演:佐藤健。脚本:小林靖子。監督:舞原賢三。第二十五話「クライマックスWジャンプ」。
野上良太郎佐藤健)の居住する室内の飾り付けが恐ろしげだった。和風の民芸品の玩具みたいなのが並んでいて、髪の伸びそうな人形まで置かれていた。良太郎という人物を少々誤解していたようだと気付かされた。
桜井侑斗(中村優一)は「星が好き」。良太郎の姉、野上愛理(松本若菜)の喫茶店ミルクディッパーで星の飾り付け作業を彼が手伝う中で判明した。この事実を知って良太郎はもちろん驚いていた。そして店の貸切を予約していた客の幹事役、青木雅史(山本康平)と契約した蜘蛛イマジン(鈴木千尋)に、変身しないで素手で殴りかかった勇ましい侑斗。イマジンとの闘いを良太郎に任せるつもりだったのに良太郎が何時の間にか消えてしまっていたときの、呆然としていた侑斗をからかう蜘蛛イマジンは、いかにも意地悪で、そして嬉しそうだった。それで仕方なく仮面ライダーに変身した侑斗のイマジンへの攻撃は凄まじかった。敵への敵意だけではなく、良太郎に対する苛立ちをもそのまま敵に八つ当たりしていた。
ドラマがどんなに激しく展開しようとも、何事もなかったかのように何時も通り喧嘩を続ける尾崎正義(永田彬[RUN&GUN])と三浦イッセー(上野亮)。何時も変わらない彼等が存在することで、彼等の日常生活の場で発生する微妙な異変が一々際立つのは面白い。ミルクディッパーで侑斗が店番をしていたり、さらに次の店番として突然、ハナ(白鳥百合子)ナオミ(秋山莉奈)のコンビが出現したり。異変に直面しても動じない尾崎も凄いが、異変を異変とも思わせない愛理も凄い。