大河ドラマ「風林火山」第四十一話

NHK大河ドラマ風林火山」。演出:清水一彦。第四十一回「姫の死」。
駿河の軍師、禅僧、太原雪斎伊武雅刀)は甲斐の山本勘助内野聖陽)に請われて甲斐と越後との和議のため使者として働いた。長尾景虎Gacktガクト)と宇佐美定満緒形拳)の陣を訪ねて甲斐側の和議の意思を伝達し了解を得たのち今度は武田晴信市川亀治郎)の陣を訪ねて和議の成ったことを伝え、足早に駿河臨済寺へ戻り、若い松平元信(坂本恵介)を相手に晩酌をして寛ぎながら天下の平安について語った。雪斎は、松平家からの人質として臨済寺で預かっているこの少年の賢さ、器の大きさを愛し、己の死後には天下の未来を託すことのできるような人物に育つだろうことを予測しているのだ。その見る眼の確かさは流石と云うほかない。この少年こそが三百年の天下泰平を築くことになるのだからだ。「天下を平安にせよ」との言葉を遺して雪斎が倒れたとき、元信は「必ず約束を守る」と誓った。
そしてもう一人、諏訪でも由布姫(柴本幸)逝去。晴信に抱かれながら。傍らには慟哭の志摩(大森暁美)と、子の四郎=勝頼(池松壮亮)。池松壮亮は本作「風林火山」の冒頭、晴信の幼少時代、勝千代の役で出演したのに続いて今度は晴信の子として再登場。勝千代役が大好評だったのだろう。大河ドラマ義経」における源頼朝の少年時代役での凛々しさも忘れ難い。