月九ガリレオ第三話

フジテレビ系。月九ドラマ「ガリレオ」。
原作:東野圭吾探偵ガリレオ」「予知夢」。脚本:福田靖古家和尚。音楽:福山雅治菅野祐悟。主題歌:KOH+「KISSして」。演出:成田岳。第三話。
物理学的に説明できる現象というのは同一の条件が揃えば繰り返され得るはずであり、その意味では奇跡ではないだろうが、問題は同一の条件が揃い得るのか否かという点にあり、仮に同一の条件が揃うこと自体が奇跡的であるなら、やはり当の現象も奇跡的であることになるだろう。実のところ物理学者の湯川学(福山雅治)が明晰に解明してみせた高野ヒデ(森康子)宅のポルターガイスト現象の真相は、実験室において再現され得る単なる物理現象であるとはいえ、それを発生されるための条件があのように揃ったのは殺人事件に伴う偶然の変化の産物であり、極めて奇跡的な事象だったと云うほかない。あたかも重大な事件の在り処を内海薫(柴咲コウ)等に伝えようとしていたかのようではないか。そう考えるなら、現象の現場において殺害されていた神崎直樹(渡辺裕樹)の妻、弥生(広末涼子)が、亡き夫の魂をそこに感じ取ったのは正しいのかもしれない。
それにしても村瀬健介(林剛史)と神崎弥生は全く似ていない姉弟だ。