1ポンドの福音第七話

日本テレビ系。土曜ドラマ1ポンドの福音」。
原作:高橋留美子。脚本:根本シンジ。主題歌:KAT-TUN「LIPS」。第七話。演出:田中峰弥。
シスターアンジェラ(黒木メイサ)が騙されてホストクラブに連れてゆかれ、飲食代として五十万円もの借金を作ってしまい、シスターを救うため畑中耕作(亀梨和也)がそこで働く…という話が原作にもあるのか否かを知らない。しかし予て一部の反KAT-TUN派の間で「KAT-TUN=ホスト集団」説が唱えられてきたのを踏まえるなら、なかなか面白い話を持って来たものと思う。
同ホストクラブのNO.1ホストは紅流星(桐谷健太)。驚くべきは、彼が昼間はボクサーであり、しかも現役の日本チャンピオンだったこと。とても両立し得るとは思えない両分野だ。そして彼には大きな借金があり、それを返すためボクサーとして頂点を極めてきたらしい。少々奇妙なことだ。借金を返したければ今まで以上にホスト業に専念すればよいではないか。だが、ここで上田正志(岡田義徳)の云った「ボクシングは止められない」という思いのことを想起すべきなのだろう。
上田は父親の和幸(不破万作)との間に「三十歳までにチャンピオンになれなければ辞めて田舎へ帰る」と約束していたらしい。それで和幸が連れ戻しにきたので上田正志は嘘をついた。しかし本物のチャンピオン紅流星が向田拳闘クラブに乗り込んできた際に和幸の前で事実を暴露してしまった。ここで紅流星が上田正志を年寄扱いしたことも、三十歳という年齢を期限としてきた上田を深く傷付けたに相違ない。
落ち込んだ上田を、耕作や石坂(高橋一生)や児島(波岡一喜)や堀口(石黒英雄)等が囲んで語り合った場面、上田の前に置かれた酒の名前は「涙酒」。
紅流星役の桐谷健太の、微妙に品のない感じの色気が素敵過ぎて、今宵はその印象が余りにも強く残り過ぎているのだが、ホスト衆の中に三浦涼介の顔が見えたこと、松沢蓮もいたらしいことを録しておこう。