増田貴久と手越祐也の家宝

昨夜放送TBS系「うたばん」の内容について、週刊誌「TVガイド」五月三日-九日号の番組表には「増田貴久があの有名野球選手のグッズを持参」と書いてある。これは何としても見逃してはならぬ!と思い、予約録画しておいて今宵それを見たところ、その出番は驚くべく少なかった。
アイドル団「NEWS」中の四人がそれぞれの宝物を持参してその評価額を競う所謂「御宝鑑定」の結果として、錦戸亮山下智久は価値ある宝を持てる者、増田貴久と手越祐也は持たざる者というアイドル団「NEWS」内の身分秩序をそのまま反映したかのような極めてよく出来た話になった。
こういうのを見せられると、持たざる者の側に位置付けられたアイドルへの愛着がますます深まってしまう。富豪の遊び人でセレブ夜会でドンペリ飲んで有名人コネクション作りに精出しているアイドルというものに、どうすれば愛着が湧くのか私的には理解し難いが、多分、世間(と云うかジャニーズの多数派ファン?)の感じ方は逆なのだろう。
増田貴久の持参した宝は、長嶋茂雄が現役の野球選手だった時代の、かなり若い時期にサインを書いた古い野球ボールで、祖父から父を経て譲り受けたもの。正真正銘のサインではあるが、余りにも痛みが激しいのが難点。手越祐也の持参したのは何十枚か何百枚かの切手コレクションを収納した一冊のストックブックで、祖母と母が収集したものを借りてきたとのこと。数は多いものの、殆どは昭和四十年代に発行されたもので、人気の高かった(=広く流通している)ものが多かったらしい。
何れも家族三代の宝である点が好ましい。で、所謂「鑑定士」による鑑定の結果、増田家の野球ボールは八〇〇円、手越家の切手コレクションは一五〇〇〇円と評価された。増田のボールの評価額がわずか八〇〇円だったのを聴いて、流石に落ち込んでいた増田の横で爆笑していた手越が、自らの持参した切手の評価額について、六桁の金額を期待している!と自信満々明るく堂々宣言していたにもかかわらず結局それよりも一桁安い一五〇〇〇円に終わった瞬間「ああ、そうなんすね、やっぱり」と寂しそうに笑っていたのも楽しい。
ちなみに同日放送「うたばん」の真の主人公は映画「相棒」主演俳優の水谷豊で、彼の出演した名作テレヴィドラマ「傷だらけの天使」「熱中時代」等の映像も流れた。それらの部分とNEWS部分を保存しておくことにした。