絶対彼氏第十一話=最終回

フジテレビ系。ドラマ「絶対彼氏-完全無欠の恋人ロボット」。
原作:渡瀬悠宇絶対彼氏。フィギュアなDARLING」。脚本:根津理香。主題歌:絢香「おかえり」。音楽:福島祐子&audio highs。制作:フジテレビ&共同テレビ。演出:土方政人。第十一話=最終回。
最終回の今宵の一話を、先ずは簡単に要約するなら、井沢梨衣子(相武紗季)は恋人ロボット「理想の彼氏」天城ナイト(速水もこみち)とともに生きることを選択してフランス留学をあっさり諦めたが、ナイトは己の身体が己の意思に反して「家電」としての寿命を迎えつつあることを自覚し、ゆえに己の「生」の最後の夜、己の亡きあとの梨衣子のことを浅元創志(水嶋ヒロ)に託し、梨衣子は運命を受け容れた…とでも云ったところだろうか。一応これは申し分ない結末であると思った。
正直なところ、今宵のこの話を見ていた間、少なくともその前半まではどうしても苛立ちを禁じ得なくて、ゆえに今日この日記には、「ナイトは一体どこまでロボット状態を脱して心を持ち得たのか?」「たとえ心を持ち得ているとしても、梨衣子への愛それ自体は家電としての基本設定である以上、それは恋の構成要素としての選択の契機を欠如しているのではないか?」「裏切ることを知らない者の愛は、本当に愛であり得るのか?」「単なるロボットではなくなったとしてもそれでもなおロボットであるほかないに相違ない者との間に、果たして愛の生活は可能であるか?」等の諸点をめぐり考察し、大いに批判を書こう!とまで思っていた。だが、実際に見終えた今、この結末について特に文句はない。というか批判を書く意欲が萎えた。
ともあれ、最も印象深く思われたのは、大手の洋菓子店ASAMOTO副社長の浅元将志(中村俊介)は実に魅力的な人物だったということ。