渡る世間は鬼ばかり第四十一話

TBS系。橋田寿賀子ドラマ「橋田寿賀子ドラマ渡る世間は鬼ばかり」。
作(脚本):橋田寿賀子。音楽:羽田健太郎。ナレーション:石坂浩二。演出:竹之下寛次。プロデューサー:石井ふく子。第九部第四十一回。
高級料理店「おかくら」店主の岡倉大吉(宇津井健)にとって小宮怜子(池内淳子)が恋人であるとすれば使用人の青山タキ(野村昭子)は既に母親代わりに近い。料理人の森山壮太(長谷川純[ジャニーズJr.])も含め、擬似家族としての完成度は極めて高いことを、大吉は認識すべきだろう。対照的なのが神林清明愛川欽也)。本間英作(植草克秀[少年隊])一家を引き取ることで一挙に擬似家族を獲得したが、少なくとも今のところ、その構成員の誰もが満足を得ているからだ。思えば、この物語は今や家族の姿ではなく擬似家族の姿ばかりを様々に描こうとしているようだ。
来週放送分の予告編には衝撃の映像あり。小島眞(えなりかずき)が「響く鬼」と化して大井道隆(武岡淳一)に豆を打ち付けて清めようとしていた。他方、大井直子(夏樹陽子)は離婚届を叩き付けていた。「華麗なる一族」大井家は崩壊するのか。貴子(清水由紀)や輝(大川慶吾[ジャニーズJr.])、そして小島眞はどのような選択肢を見出してゆくのだろうか。