キイナ不可能犯罪捜査官第九話=最終回

日本テレビ系。ドラマ「キイナ 不可能犯罪捜査官」。第九話=最終回。
脚本:松田裕子。音楽:菅野祐悟。主題歌:MiChi「ChaNge the WoRLd」。プロデューサー:加藤正俊&小泉守(トータルメディアコミュニケーション)。制作協力:トータルメディアコミュニケーション。演出:猪股隆一
団地の住民数百名が集団で失踪する怪事件が発生し、警視庁は刑事部捜査一課強行犯係を中心に数十名の捜査員を動員して捜査本部を設置した。結局この怪事件を惹き起こしたのは、団地の自治会が催した映画会において上映された映画に密かにサブリミナル効果のある映像が仕組まれていたことにあり、団地住民の一人である後藤栄一(八十田勇一)を金で雇って作戦を実行させた真犯人は認知心理学の第一人者と云われる立慶大学教授の小早川政則(加藤雅也)だった。凄いことにその動機は「神」になりたかったからというもの。捜査一課強行犯係特別班の春瀬キイナ(菅野美穂)は彼に対し、認知心理学を解ってはいても人間の心を解ってはいない!と断罪したが、それどころの話ではないだろう。人の心を解っていないどころか人間として余りにも未熟であると云われざるを得ないだろう。「神になりたい」とか平然と云えるような未熟な人物が大学で教育の職に従事していたというのはそれ自体が甚だ恐ろしい話ではないか。
最終回のこの事件では大規模な捜査本部が動員され、その中心は何時ものように捜査一課強行犯係だったとはいえ、春瀬キイナの「相棒」の山崎尊(平岡祐太)には、流石に何時ものようには出る幕はなかった。全体として呆気ない最終回だったが、気楽に眺めるには丁度よい番組だったと思う。