ゴッドハンド輝第五話

TBS系。ドラマ「ゴッドハンド輝」。第五話。
原作:山本航暉。原案協力:天碕莞爾。脚本:深沢正樹。音楽:池頼広。プロデューサー:遠田孝一&清水真由美。製作:TBS&MMJ。演出:塚本連平
安田記念病院を乗っ取ろうとするKZ病院の陰謀により深刻な人手不足に追い込まれた「ヴァルハラ」の手術室において真東輝(平岡祐太)が林直行(中林大樹)や岩永修(長谷川朝晴)等とともに疲労の限界に達しつつあるとき、対するKZ病院では理事長のケビン(マイケル富岡)が、一万円札を紙吹雪のように舞わせて喜んだり、一万円札の匂いを嗅ぎながらワインを味わったり、一万円札の匂いを嗅いでオカズにしながら飯を食ったり。その至福の表情が実に不気味だった。金の亡者と化した者の恐ろしさの表現としても笑い所としても秀逸だった。安田記念病院の院長、安田潤司(渡部篤郎)の覚悟と宣戦布告の格好よさがそれによって最高度に際立ったとも云える。
それにしても、KZ病院は会員制で、治療を受けることができるためには会費一千万円を支払わなければならないはずだが、「ヴァルハラ」からKZ病院へ移転した入院患者たちはそれを支払い得たのだろうか。そもそも治療費ならぬ単なる会費として一千万円もの大金を支払える富豪は日本国内にそう多くはいないだろう。KZ病院がどれだけ広報に力を入れようとも勢力拡大には限界があると云わざるを得ない。