アタシんちの男子第十一話=最終回

フジテレビ系。ドラマ「アタシんちの男子」。第十一話=最終回。
脚本:武藤将吾。演出:松田秀知
結局このドラマは最初から最後まで大蔵新造(草刈正雄)の物語だった。この人物が亡くなったところからドラマが始まったかに見えても、この人物を抜きにしては物語が成り立ってはいなかった。大蔵新造の物語において殆ど主人公にも比肩し得る程の重要な位置を占めていたのが秘書の時田修司(山本耕史)であるとすれば、顧問弁護士の小金井響子高島礼子)は物語の中の一人物に過ぎないにもかかわらず、この物語の本質が大蔵新造の物語に他ならないという真実を知る唯一の人物だったと云える。
大蔵家の長男であるのみならず大蔵新造の実子でもある大蔵風(要潤)は、亡き父の創業した玩具会社ミラクルの新社長の地位を時田から禅譲されて三代目(否、二代目?)の社長に就任し、他方、一時は社長に就任した時田は再び社長秘書の地位に収まった。ミラクルの社長はロココ風の王か王子か貴公子のような扮装をしなければならないらしいと見受けるが、要潤NHK教育テレビで「王子様」に扮しているので慣れているに違いない。大蔵家の三男の大蔵翔(向井理)と峯田千里(堀北真希)は両思いだったようだが、四男の大蔵優(山本裕典)等がその真相を知ってどう反応するのか、それとも挽回を図り得るのだろうか。