日記/The Perfectible Body和訳一

帰途に二番町の中華料理店の白魂で夕食。
帰宅してパソコンを立ち上げるや殆ど毎日マカフィー社のソフト更新の作業が始まる。セキュリティ上それは必要であるとはいえ五分も十分も二十分もの間ダウンロード状態が続くと流石に苛立ちを禁じ得ない。でも苛々し過ぎるのは精神の健康上よろしくなかろう。気分転換の方法を考えるべし!というわけで日々不可避のこの待ち時間を、大の苦手の英語を勉強するための時間に充てることに決した。使用するのは文化研究の書Kenneth R. Dutton著『The Perfectible Body -The Western Ideal of Male Physical Development』。訳文を紙に書き出したりパソコンに打ち込んだりはしないが、日々どこまで読み進んだかを忘れないようにするため、読み終えた箇所の最後の一文か二三文だけは記しておくことにしよう。そう考えて、先ずは裏表紙にある宣伝文句を読み、まえがき(foreword)を読んで、いよいよ序章(introduction)へ入ったところ。
というわけで、今日の分。「歴史上の過去から今にいたるまで、人の肉体は何時でも、その所有者にとっては尽きることのない魅力の対象であり続けている。人の肉体は、生物学者や解剖学者や社会学者や心理学者や、その他、自然科学や社会科学の専門家に対して尽きることのない研究の材料を提供しているだけではなく、人が類人猿(hominoid apes)から進化して以来、最も原初的な文化においてさえ、肉体は注意や探求の主な対象の一つだ。肉体は、装われたり、飾られたり、切断されたり、拝まれたり、甘やかされたり、辱められたり、そして芸術家によって猥雑なアッサンブラージュから神霊の像(image)にまでいたるあらゆる姿に、想像力豊かに捉えられたりしてきているのだ」(p.11)。