The Perfectible Body和訳十六

本日の「The Perfectible Body」和訳(十六)。「こうして(古代ギリシアにおける)性的な誘惑とは、それが若い男子のものであろうと女子のものであろうと本質的に同じだった。とはいえ、そうした誘惑から惹き起こされる行動の仕方は大いに異なった。トマス・ラカーが述べるように、“成人男子が少年に性的に魅了されることを不自然と考える理由はなかった。実際、男子の肉体は、女子の姿にエロティクに反応し得るのと同じように、魅力的な若い男子の姿にもエロティクに反応し得ると考えられた”。リチャード・ダヴェンポート・ハインズが指摘しているように、古代ギリシアにおいて成人男子が男子同士の性行為(sodomy)における能動者であるなら、非難されることはなかったし、或いは女子に対して性的に淡白であると見做されることもあった。他方、男子同士の性行為における受動側(passive sodomites)の男子は、少年であるか女装者であるか、何れかでもない限り非難を免れなかった」(pp.38-9)。