百識王の東京の地名/地名学講座

フジテレビ系「百識王」。当地のテレビ愛媛(フジテレビ系)で先週七月二十一日昼に放送された「東京の地名」特集。途中からは戸塚祥太主宰「うなるほどモテる!地名学講座」もあり、全国の地名に関する百識も兼ねた。戸塚とイノッチ先生が「地名は大事」と云ったように、地名を知ることはその土地の歴史や地理的な条件を再認識することでもあり、まさしく「百識王」という番組に相応しい対象、王道の好企画であると云える。
今回は「うなるほどモテる!地名学講座」の講師をつとめた戸塚祥太が最も目立つ活躍を見せたが、もちろん他の百識団員も解答者としてそれぞれに活躍を見せた。真田佑馬は「有楽町」に関する問題でさり気なく大正解。さらに「地名学講座」における「田端」に関する問題でも大正解。真田と同じく姓に「田」の付く高田翔は「五反田」に関する問題で不正解。「田町!」と解答した高田に対し、講師の戸塚は「そう!」と反応しておきながら「五反田です」と正解を明かして高田以下一同を混乱させる見事な司会者振りを見せた。古墳に由来する地名「大塚」に関する問題での、山下翔央が「埴輪?」と答えた際の投げ遣りな云い方も、「埴輪ではなく戸塚でもなく大塚です」という戸塚の無意味な応え方も面白かった。
埋立地として作られたことに由来する地名「築地」に関する問題では、「鮮度がよい」という戸塚のヒントを受けて山下と真田を除く他の団員全員が正解を見出した中、山下は再び投げ遣りな云い方で「上野?」と答え、真田は、いかにも謎が解けたとでも云わんばかりの、半ば自信あり気の調子で「幕張」と答えて、戸塚に「そう!築地です」と返されていた。
クイズに付随する解説にも興味深いものが多かったが、特に「用賀」に関する問題での解説には最も驚かされた。それによると、用賀という地名は同地にある瑜伽山真福寺の「瑜伽」(ユウガ)に由来し、この「瑜伽」とはサンスクリット語の「ヨーガ」を漢字で表記したものであり、実際、同地には平安時代から鎌倉時代にかけて僧侶たちのための「ヨガ道場のような」修業の場が設けられていたとか(もっとも、wikipediaによると真福寺瑜伽山と号したのは昭和二十年代以降のことだそうで、それまでは実相真福寺と号していたらしく、用賀=ヨガ説には根拠がないらしい)。
葛飾区の「亀有」は元来は何という地名だったか?という問題では、藤ヶ谷太輔戸塚祥太が大正解。正解は「亀梨(無)」。しかし「亀は縁起のよい動物であるため、亀無では縁起が悪いので江戸時代初期に亀梨から亀有へ改称された」という解説は、まるで「亀梨和也は縁起が悪い」と云っているかのようでもあり(確かにそうかもしれぬが)、藤ヶ谷等も反応に窮したろう。