任侠ヘルパー第五話

フジテレビ系。木曜劇場任侠ヘルパー」。第五話。
脚本:古家和尚。演出:石川淳一
今回は黒沢五郎(五十嵐隼士)も、オコノミ焼を焦がして慌てたりヨーヨー釣に成功して喜んだりの大活躍の場面があったが、無論それらは話の本質には関与しない。
翼彦一(草なぎ剛)が、二十八年前に彼を捨てて母であることを辞めて恋に生きることを選んだ母さくら(倍賞美津子)との再会を果たしたのは、今宵の番組の冒頭十分間のこと。まさしく「最初からクライマックス」のような話だったと云える。その後も、翼彦一と母との衝突や、母を背負った翼彦一の病院までの疾走、二十八年前に母を奪った義父との和解等の出来事が続き、最後には、四方木りこ(黒木メイサ)が翼彦一の肌の桜吹雪を彼の母の名「さくら」と関連付けて面白がるという妙な「オチ」が着いた。
だが、もっと衝撃的だったのは、確か十時三十四分頃だったか、テレヴィ画面の上部に表示されたニュース速報。酒井法子の長男十歳が都内で無事保護されたとの速報だった。
この無事保護ということ自体は大変よいことだが、全体としては異常な事件だ。しかも現在なお進行中なのだ。酒井法子の夫の自称サーファーの高相祐一容疑者が覚醒剤取締法違反で逮捕されたのは、押尾学容疑者が逮捕されたのと同日の、少しあとの深夜のことだったか。そして翌日には酒井法子が長男とともに失踪中であると報じられ、山梨の身延山に出没したとの情報も流れた中、なぜか長男のみが、しかも都内で保護されたというのが現在までの展開なのだが、普通に考える限り全く不可解な展開であると云わざるを得ない。どうして失踪したのか。どうして長男のみが都内にいたのか。長男を匿っていた者は、どうして黙っていたのか。