The Perfectible Body和訳二十

本日の「The Perfectible Body」和訳(二十)。「こうした(芸術的)慣習が、後世の男子の肉体の表現(displays)に、何と深い影響を及ぼしていることだろうか。(現代の男子ピンナップ写真やボディビルディングでの肉体の誇示の仕方など)後世の例については本書のあとの章で考察するだろう。当面は、古代ギリシアの芸術的な表現の最も重要な遺産の一つが、“理想化された”男子の肉体(賞賛の対象としての)表現という遺産とともに、“美しい”男子の肉体(昇華されたエロティクな視線を受け容れる対象としての)表現という遺産であるということを見てゆこう。性的な魅力という要素を示しながらも同時に抑制してみせるギリシアの芸術的慣習の成功は、男子の肉体の似姿を造形する際の後世の“主流”にとって主要な遺産の一つであり続けている。なぜならそれは、鍛え上げられた男子の肉体というものが芸術家たちに対して永続的な魅力を保障しつつも同時に、潜在意識の水準でのいかなる性的な魅力の要素をも放棄し手放すということができるための一つの手段を、提供しているからのことなのだ」(p.45)。