オトメン(乙男)第六話

フジテレビ系。土曜ドラマオトメン(乙男)〜夏〜」。第六話。
原作:菅野文。脚本:半澤律子。演出:阿部雅和。
今回の話の主人公は都塚りょう(夏帆)。学園一番の大和撫子を決定するコンテストにおける戦い振りを描いた。正宗飛鳥(岡田将生)も介添人としてともに出場したとはいえ、手助けをしたり励ましたりすることはできても代わりを務めることは許されない。あくまでも見守ることに徹しなければならなかった。逆に云えば、茶道や華道や料理道の対戦において、見ていられない程に不器用で頼りない都塚りょうの代わりを自ら引き受けたい!という思いを何とかして抑えて、励ましながらもあくまでも見守ってゆこうとするところに正宗飛鳥のドラマがあった。
彼の内面の葛藤を知るのは、ここでも一人、橘充太(佐野和真)のみ。飛鳥にとって己の恋に関して何でも気軽に相談できる相手は橘だけだからであり、実際、橘は「飛鳥ちゃん」の精神を本人以上に理解できているとさえ云える面もあるわけだが、反面、橘はそうして理解し把握した「飛鳥ちゃん」の恋を自身の大ヒット少女マンガ「らぶちっく」の素材にしているわけなので、その一点では飛鳥を裏切ってもいる。次週の第七話ではその辺の問題が描かれるようなので、大いに楽しみにしておこう。
テレヴィ雑誌「TVガイド」の本日分の番組表(pp.32-33)のあとの番組解説の頁には、「オトメン」出演者としての佐野和真へのインタヴュウを交えた紹介記事が載る(p.37)。ここで彼自身が、大人気少女漫画家という陰の顔を持つ橘充太について「今後正体がバレるのか、それによって飛鳥たちとの関係が壊れてしまわないのか、ハラハラドキドキしながら見てください!」と語っている。同記事において彼は「実は、僕は料理もするし、姉の影響で少女漫画も読むのでオトメンの要素を持っていますが、あいつは全然違うんですよ」と述べている。「あいつ」とは岡田将生のこと。興味深い。