オトメン(乙男)第七話

フジテレビ系。土曜ドラマオトメン(乙男)〜夏〜」。第七話。
原作:菅野文。脚本:吹原幸太。演出:佐々木詳太。
このドラマを見て橘充太を演じる佐野和真を気に入って、そして佐野和真の演じる橘充太を中心にこのドラマを見てきた者にとっては今までの七話中で最も面白かったが、多分、話も何時になく無駄がなくて普通に面白かったのではないかと思う。
大人気の少女漫画家=幸花ジュエルの仮面を被るべく派手な女装をした橘充太(佐野和真)の顔は、心なしか、このドラマの主題歌を歌う柴咲コウのようにも見えた(貫地谷しほりが女装したみたいにも見えた)。佐野和真は美少年だが、あの美は男子らしさの美なのだ。だから第五話で見たあの見事な逆三角形体型の肉体美と違和感なく調和して、ますます美しく見えたのか。
結局、正宗飛鳥(岡田将生)と都塚りょう(夏帆)は、幸花ジュエルの正体が橘充太に他ならないこと、そして幸花ジュエルの漫画「らぶちっく」にも登場する「飛鳥ちゃん」と「りょうちゃん」が自分たち自身に他ならないことにも気付いてしまったわけだが、そのことについて果たしてどう感じたのだろうか。橘充太は、この秘密を「飛鳥ちゃん」に知られて嫌われることを何よりも恐れていたわけだが、「飛鳥ちゃん」からはどのような反応を受けたのだろうか。その結末は今宵の第七話では描かれなかったばかりか、どうやら次週の第八話でも描かれないらしい。学校の怪談篇でも同じことをやっていたので、今さら気にしない。「飛鳥ちゃん」は橘充太が幸花ジュエルと同一人物であるという事実をあっさり受け入れたか、さもなくば何事もなかったかのように物語が続いてゆくのか、何れかであるのだろう。
番組の公式サイトにおける佐野和真インタヴュウを見ると、彼は劇中の橘充太について、「飛鳥ちゃん」に余りにも夢中になり過ぎている所為で、正宗飛鳥と都塚りょうの関係が深まった暁には(飛鳥ではなく)りょうに嫉妬するのではないかと述べているが、この解釈には賛成だ。