三浦春馬サムライ・ハイスクール第三話/小公女セイラ第三話の林遣都

日本テレビ系。土曜ドラマサムライ・ハイスクール」。第三話。
脚本:井上由美子。音楽:菅野祐悟。チーフプロデューサー:櫨山裕子。プロデューサー:荻野哲弘&内山雅博。企画協力&プロデューサー:山口雅俊。制作協力:オフィスクレッシェンド。演出:佐藤東弥
国学院高等学校に通う男子高校生の、望月小太郎(三浦春馬)。戦国安土桃山時代真田幸村=真田信繁の側近に仕えた若い侍の一人であることが劇中の東雲歴史文庫蔵の江戸時代の古書「大坂城陣中秘録」において伝えられる望月小太郎(三浦春馬)。そして現代の男子高校生に、彼と同じ名を持つ彼の先祖と推定されるこの望月小太郎が憑依して出現する云わばサムライ高校生の、望月小太郎(三浦春馬)。劇中の「望月小太郎」には、高校生と、侍と、サムライ高校生という三人の人格があると見ることができる。サムライ高校生の望月小太郎は高校生と侍との複合体である以上、単なる高校生でもなければ単なる侍でもない。
でも、現代の望月小太郎の周囲の人々は、眼前の彼の中身が侍であるとは知らない。最近、時々彼の性格や言動が別人のように変貌することは感じ取ることができても、その変身が一体どの瞬間に生じたのかを知ることが容易ではない。
今回の話で面白かったのは、永沢あい(杏)が望月小太郎の見せる強さの全てを変身後の彼に属するものと受け止めてしまっていたところ。窮地に陥っていた永沢あいのために最初に決意し立ち上がったのは、サムライ望月小太郎ならぬ変身前の望月小太郎その人だったはずであるのに、その行動に感激した永沢あいは、幼馴染の望月小太郎その人によるその行動をも、普段とは違うサムライ望月小太郎による行動であると思い込んでしまったのだ。
サムライ望月小太郎と望月小太郎は精神は別でも身体は同一であるから、周囲の人々から見れば結局は同一人物でしかないわけだが、望月小太郎自身にとってはサムライ望月小太郎は別人なのだ。自身の手柄が別人のものになってしまうのは甚だ心外には違いない。
他方、TBS系の土曜ドラマ小公女セイラ」における林遣都は、今宵、主人公の危機のとき身を挺して救出する活躍を見せた。