傍聴マニア09第三話

日本テレビ系。ドラマ「傍聴マニア09」。第三話。
北森夫(向井理)&山野鳥夫(六角精児)の、二人で一人の傍聴コンビは、今回はストーカー被害に関する裁判一件のみを傍聴したが、その合間には、傍聴マニア仲間の一員である織田美和(南明奈)と謎の中年男との関係を探るべく尾行を試みるというストーカー紛いの行動にも走った。
この過程で、所謂ラヴホテルへ消えたと思しい織田を追跡すべく山野が北と一緒にそこへ入ろうとして北がそれを拒み、まるで中年男の山野が若い北を強引に連れ込もうとしているかのように誤解されてしまうというエロティクに面白い場面もあった。
謎の男の正体を問う山野と北に応えて織田は「セックスフレンド」と云った。劇中の山野と北がその言に衝撃を受けていたのはその言を信じ難く思ったからだろうが、恐らく多くの視聴者は意外性を感じないどころか、むしろ「十人以上いるのかもしれない。そんな顔をしている」とさえ思ったろうか。
今回の被告=田浦進一(近藤公園)と原告=水谷桃花(松本まりか)との間で争われた事件の真相は、何と云うか、不快に重い。田浦が犯罪者であるのは確かだろうが、桃花も嫌な奴であるのは間違いない。交際もない相手に付きまとうようなストーカーと比するなら、田浦はそれと同じ意味でストーカーであるわけではなかろう。要は、桃花は田浦に対して明確に別れを告げなければならなかったということではないか。田浦に同情的な立場からの言を発していた北&山野も、単に恋する男の悲しさに同情しているわけではない。