アンタッチャブル第四話

テレビ朝日系。ドラマ「アンタッチャブル事件記者・鳴海遼子」。
脚本：橋本裕志。音楽：井筒昭雄。演出：下山天。第四話。
三流週刊誌「アンタッチャブル」記者の鳴海遼子（仲間由紀恵）の兄の警視庁公安部刑事の鳴海洸至（小澤征悦）の部下の、片山保（辻谷嘉真）が犯人の菅原昭光（原田龍二）を射殺したのは間違いないだろう。なぜか。余計なことを云わせないため、黙らせるためだろう。
菅原昭光が鳴海遼子に対して云い放った「身近な人間を、あんたは裁けるのか？」の言から考えても、「名無しの権兵衛」、或いは「闇社会」に鳴海洸至と片山保が何等かの仕方で関与しているのは殆ど間違いないように見受ける。
同じく「闇社会」との関与が疑われるのは「アンタッチャブル」記者の城之内仁（酒井敏也）で、彼の怪しさに比べるなら「アンタッチャブル」編集長の樫村秀昭（田中哲司）は大して怪しくもないとさえ思える。編集長は「闇社会」の支配下にはあるかもしれないが、城之内はそれどころか手足となって暗躍してさえいると見られるからだ。
城之内を怪しんでいるのは今のところは、彼の不審な行動を偶々目撃した鳴海遼子の同僚カメラマン鷹藤俊一（佐藤智仁）一人だけ。ところで、鷹藤はどうして、いつ何が起こるか判らない取材の現場に鳴海遼子一人を残して暢気に買物なんかに出かけたのか？とか、俳優の雨宮翔（内田朝陽）の劇中での発言についての訂正の件を聴いてどうして鷹藤は直ぐに異常事態を察知して現場へ駆けたのか？とか二三の不審な点を考えるなら、彼も怪しいような気もしてくるのだが、多分、これ等は単に物語の描写の不足、不備の問題でしかないような気もする。そもそも、このドラマに出てくる人々は誰も彼も怪しい。一流週刊誌「国民ジャーナル」記者の遠山史朗（要潤）なんか、怪しい点は今のところは特にないにもかかわらず、巻瀬美鈴（芦名星）を利用するだけ利用して捨てた卑劣な陰謀家であるという一点によって怪しさ倍増して見える。中原誠（田中要次）は鍋祭のほかには何の役割も果たしていないのが極めて怪しい。
次週の予告の映像を見ていたら美男子が数秒間だけ出てきて、誰？と思い、番組公式サイトを見れば門矢士こと井上正大だったのか。そういえば城之内仁が帽子を被った姿は予言者の鳴滝にしか見えなかった。