第十五回ブラタモリ六本木
NHK総合「ブラタモリ」。第十五回「六本木」。国立新美術館が戦前において帝国陸軍の施設だったことは館の玄関の脇に設置された模型で説明されていることでもあり、もちろん知っていたが、江戸時代においてそこが伊達家の江戸藩邸の一つだったとは知らなかった。大名家の屋敷から帝国陸軍、米国占領軍、東京大学生産技術研究所を経て、国立美術館へ。二百年の間に土地の性格は劇的に変化してきたのだ。
六本木は日本における最先端の都市だが、タモリ先生はそこにむしろ戦後のアメリカ文化や、江戸の街並の名残、そして旧石器時代以来の地形を見出してゆく。街が時代とともに変わりゆくことを一応は肯定し受け容れるが、同時に、そこにむしろ変わり切れなかった痕跡や変わることのない基層をこそ発見し拾い上げてゆこうとする。まさしく坂道美学者ならではの哲学的考古学的な視線がある。それを解り易く実践して広く知らしめた番組として「ブラタモリ」の価値は極めて高いと云うべきだろう。
今宵、惜しくも最終回を迎えたが、また近い内に再会してくれることを期待して已まない。そして再放送も待望したい。なにしろ今宵は職場で予想外の残業が発生して九時半まで文書作成に追われ、十時までに帰宅することを得なかった所為で冒頭五六分ばかり見逃してしまったのだ。
ところで、Amazon.co.jpからの通知によると、今月、日本万国博覧会四十周年を記念して公式記録映画のDVDとDVD箱が新たに発売されるとのこと。日本万国博覧会の映像史料集としては、数年前に既に劇場公開版「公式長編記録映画 日本万国博」のDVDと、その基礎をなした記録映像集「公式記録映画 日本万国博」のDVD-BOXが販売されたが、今回はそれらに収録されていなかった「開催準備編」「施設・運営編」の二篇を収録したDVD一枚を発売すると同時に、これら二篇を収録した増補版として「公式記録映画 日本万国博」DVD-BOXを再び発売するとのこと。注文しておこう。
日本万国博ニュース―総集版 (1970年)
日本万国博こどもニュース (1970年)
EXPO’70―日本万国博中学生ニュース (1970年)
日本万国博―日本万国博覧会会報総集版 (1970年)
日本万国博覧会記念写真集 (1970年)
EXPO’70―日本万国博指導のために (1970年) (広報資料〈no.50〉)
日本万国博覧会会場計画基礎資料図集―1970 (1966年)
’70日本万国博覧会会場計画に関する基礎調査研究―京都大学万国博調査グループ報告書 (1966年)
日本万国博の色彩環境―日本万国博会場の色彩調査記録 (1970年)
日本万国博ハイライトアルバム (1970年)
日本万国博事典 (1968年)
万国博のすべて (1966年)
EXPO’70―写真集 日本万国博 (1970年)
架構・空間・人間―日本万国博建築写真集 (1970年)