大昔の日曜美術館の高雅な主題曲

大昔、幼少時には日曜の朝にNHK教育日曜美術館」をよく見ていたが、今なお記憶に残っているのは、当時の、番組の開始を告げた主題曲の麗しさだけ。オーボエとフルートが対話するように絡み合い、チェンバロがそれらに唱和する高雅な気品に満ちた音楽だった。ロココ風ではあるが、実際にはロココ時代にあのような音楽が作られたことはなかったろう。クープランが作曲したヴェルサイユの午後のコンセールはもっと意外な程に素朴であるし、テレマンヘンデル室内楽は、家庭に楽器を持つ庶民のために書かれたもので庶民的な作りをしている。それに、日曜の朝のあの旋律には、どことなく現代的な風味があった。あの曲を改めて聴いてみたい!と思って検索してみたところ、どうやら廣瀬量平(1930年-2008年)の作品だったらしい。あの優雅な日曜の主題曲を収録したCDは出ているのだろうか。