新番組=黄金の豚第一話

今宵からの新番組。
日本テレビ系。水曜ドラマ「黄金の豚-会計検査庁特別調査課」。第一話。
裏番組の「ホンマでっか!?TV」を見終えたあと、録画しておいたのをやや速めに再生して見た。
堤芯子(篠原涼子)に対する角松一郎(大泉洋)の、云わば「憎いながらもなお恋し」とでも云えるような関係には、同じ制作者による別のドラマで見覚えがあるので既に馴染みもあって安定感があるし、工藤優(岡田将生)は世間知らずな面こそあるものの、そのゆえに真直ぐに正義に燃えることのできる純粋培養の優等生という役を魅力的に演じていて、なかなか楽しめた。明珍郁夫(生瀬勝久)も今後さらに矢部謙三みたいな方向へ暴走してくれたらさらに楽しめるかもしれない。
もっとも少々気がかりにもなるのは、会計検査庁特別調査課に勤務する官僚や官吏の一部を正義の味方のように描くことによって殆ど必然的に、他の課や係や他の省庁各局各課の官僚を悪人として血祭に上げることにしかならないことだ。一度ドラマ外をも見渡してみるなら、真の悪人は官僚だけではなく、むしろ普段は官僚を使役しておきながら都合の悪いときには全責任を官僚に押し付けて、自身は被害者面をすることもできる政治家先生連ではないかと思われるにもかかわらず、このドラマのように悪徳官僚を退治する主人公たちの姿を痛快に描くことは現実の政治家先生方の怠慢や悪行を徒に免罪することに繋がりはしないだろうか。その意味では教育上よくない番組であると云わざるを得ない。