Q10(キュート)第八話

日本テレビ系。土曜ドラマQ10(キュート)」。第八話。
未来世界から来ていたQ10=「富士野月子」(前田敦子)は富士野月子(福田麻由子)に連れられて深井平太(佐藤健)の前から去った。ここにおいてQ10は「かぐや姫」に見立てられていたようだ。Q10と別れたあとの、銀杏の黄葉の路を歩きながら不図、まるでQ10によく似た姿を遠くに見出すときの深井平太は久し振りに美しかった。
かぐや姫が月へ帰ったのち、姫が帝のために置いていった不老不死の薬を、帝が日本一高い山で焼かせたところ、その煙が尽きなかったことから、その山は不尽山(=富士山)と呼ばれた。「富士野月子」という名は竹取物語のこの話を連想させるが、Q10の代わりにこの名を称した富士野月子=R31によれば、この名は元来ロボットQ10に与えられる名称だった。そしてQ10によれば、Q10は今までに幾度かR31の管理の下に起動させられて活動したことがあったが、その度にこの名を称していたらしい。どういうことだろうか。七十年後のロボットQ10は、様々な人々からの依頼によって過去の世界へ派遣される度に、同じ名を称してきたのだろうか。