旅行記七平等院鳳凰堂&鳳翔館観照

旅行記七。
今日も休日。朝八時には目を覚ましたが、眠かったのでホテルの宿泊室内で怠惰に過ごして、昼十二時の少し前に外出。このとき既に晴れてはいたが、昨夜は雪が降ったのだろうか。雪景色だった。京都駅の伊勢丹の最上階にあるスキ焼店の牛鍋で昼食。京都駅を出発して宇治駅へ着いたのは一時四十分頃。
平等院を目指して歩いていたところ、途中に立派な古い建物があり、見れば上林記念館。見学してみれば製茶や茶道に関する実に貴重な古文書や民俗資料が多数あり、見応えがあった。そこを出たあとさらに進めば有名な宇治川宇治橋が見えた。なかなかの激流で、古代の宇治川合戦の激しさの程が肯ける眺めだった。
趣のある参道を真直ぐ進み、平等院へ到着したのは二時四十分頃。鳳凰堂内部拝観券も購入して二時五十分から十五分間、定朝の作になる阿弥陀如来坐像(国宝)を拝観。もちろん堂そのものも麗しく、間近に観照し、内部にも入り得ること自体に感激せざるを得なかった。堂を出たあとは鳳凰堂の美麗な姿をあらゆる角度から眺めた。
平等院に伝えられた宝物、文化財を保存し公開する美術博物館「鳳翔館」の展示も観照。供養飛天こと雲中供養菩薩像(国宝)五十二体は何れも平安時代の傑作で美しいが、中でも私的に最も魅了されたのは、南二十三号の番号を付された菩薩像。南二十二号の菩薩像は太鼓を叩く動作が躍動的でありつつも優雅で美しい。
閉門時間である夕方五時の少し前に門を出て、JR奈良線宇治駅から京都駅へ戻ったのは五時四十五分頃だったろう。京都ヨドバシで防寒用の下着を少し買い足して、夕食も済ませてからホテルへ戻った。明日は再び朝早い仕事があるので今宵は早めに寝てしまおう。