新番組=ドン★キホーテ第一話
今宵からの新番組。
日本テレビ系。土曜ドラマ「ドン★キホーテ」第一話。
面白かったが、この物語が「ドンキホーテ」と命名されることに関する劇中の説明には大いに無理がある。子どもたちを救い出してくれそうな城田正孝&鯖島仁(松田翔太&高橋克実)の姿に松浦幸子(成海璃子)はドンキホーテを見出したのだが、どうして松浦幸子はドンキホーテを子どもたちの味方であると思い込み得たのか。理解できない。確かに城田正孝&鯖島仁は無茶な遣り方で難問の解決に挑んではいるが、それがどうして、大きな風車に突撃したドンキホーテに譬えられるのだろうか。
京浜児童相談所の児童福祉士の城田正孝(松田翔太)と、鮫島組という暴力団の組長の鯖島仁(高橋克実)とが、突然の雷名の直後、なぜか互いの身体を交換してしまい、城田正孝の姿をした鮫島仁が、鮫島仁の姿をした城田正孝に叱咤されながら児童福祉士の仕事を強引に遂行し始めた。
京浜児童相談所長の水盛ミネコの役で小林聡美が出演しているのは、二人の対照的な人物の間で身体の交換が生じる物語の演技では第一人者の誉れ高いから、重鎮として場を見守ることを期待されてのことだろう。
鮫島仁は児童相談所の仕事については何一つ知識を持たないが、児童虐待を引き起こすような荒れた家庭の病んだ大人については多くの事例を見て知悉している。そのことが今回の事件でも、通報された家庭における暴力の有無を見抜く上で大きな力となった。
もっとも、江戸町火消でもなければ侠客でもない暴力団を美化して児童相談所の公務員を貶めるような描写を、日本テレビと読売新聞は適切であると信じているのだろうか?という点は気になる。