仮面ライダーフォーゼ第五話

仮面ライダー生誕40周年記念作品「仮面ライダーフォーゼ」。
第五話「友・情・表・裏」。
如月弦太朗(福士蒼汰)は学校の全員と友達になる意であることを予て宣言してきたにもかかわらず、早くから接点のあったはずのJK=ジェイク(土屋シオン)に対してだけは少々警戒感を抱き、友達になるとしても最後でよいとまで云った。少々意外な言動のようではあるが、実際、JKは如月弦太朗を利用するだけ利用してやろうと企んでいたわけだから、如月弦太朗の警戒感は正しかったのだ。JKの集めた派手な女子たちの色仕掛けに目が眩んで迂闊にも自身の直観に反してJKを信用してしまったのは、如月弦太朗の惜しいところではあるが、愛すべきところでもある。
仮面ライダー部に入部するや部長への就任を自ら宣言した学園のクイーン、風城美羽(坂田梨香子)が如月弦太朗に対して特別な好意を抱いていることは前々回から前回にかけての話から既に明白だったが、今回ついに、元恋人の大文字隼(冨森ジャスティン)との会話の中でも、事実上、自身のその意を明言したに等しい。学園のキングを気取る大文字隼が、如月弦太朗を学園の「トラッシュの中のトラッシュ」(ゴミの中のゴミ)と軽蔑したとき、風城美羽は、それは「男の中の男」という意味?と云い返してみせたのだ。
もっとも、仮面ライダー部の部室へ通い、部員として活動する風城美羽が実に楽しそうであるのは、如月弦太朗への好意に基づいているのは無論のことであるとしても、それのみによるものであるよりは、むしろ仮面ライダーと宇宙にも関心を持ち始めていることによるものと見受ける。その点において、如月弦太朗の一番の理解者である城島ユウキ(清水富美加)とは、よい仲間として競合する余地が十分にある。