土曜ドラマ理想の息子第五話

土曜ドラマ「理想の息子」。第五話。
今宵はドラマ本編よりも予告編に見入った。なにしろ、次週の第六話に登場する敵役を演じるのが、芸能事務所スターダストの若手を代表する実力派、林遣都であると判明したから。予告編の中の一瞬の映像だけ見ても充分に迫力ある姿だったのは流石であると云うほかない。ジャニーズの山田涼介とスターダストの林遣都の対決に、大いに期待しておこう。
さて、今回登場した敵役は「豹塚」と名乗る女のような顔の人物(吉永淳)。太極拳で無意味に攻撃を仕掛けてくる迷惑な人物で、男装した女にしか見えなかったが、実際にも女だった。名を昌子と云う。
豹塚昌子から一方的に喧嘩を売られた三船憲吾(藤ヶ谷太輔)も鰐川悠馬(入江甚儀)も羽生義和(柄本時生)も象林友行(諸見里大介)も、「逃げるが勝ち」と云って喧嘩を買おうとはしなかったのは、相手の正体が女であることを見破ることができていたからだった。
ここにおいて仲間を敵に売る真似をしたのは小林浩司(中島裕翔)。敵を求める豹塚昌子のために鰐川悠馬や羽生義和や象林友行、さらには鈴木大地山田涼介)をも引き合わせて喧嘩を売らせ、鰐川悠馬や羽生義和や象林友行がやられているところを見て楽しそうにしていた。それらに先立って最初にボクシング部の「ウッチー」こと内山吾郎(武田航平)がやられたときにも楽しそうだったし、続けて三船憲吾が狙われたときには、学園の王者が打ちのめされる瞬間を待望して興奮していた程だった。
どう見ても小林浩司は嫌な奴だが、どういうわけか鈴木大地も鰐川悠馬も羽生義和も象林友行も、文句一つ云うこともなく仲間であり続けていた。その理由は、鈴木大地を別にすれば、四人にとっては互いの他には仲間が誰もいないから何があろうとも仲間であり続けて欲しいからだった。何だか凄い話だが、悪い話ではない気がする。
気になったことを二三点ばかり。一つは、鈴木大地の恒例の必殺技「マザコンコアラパンチ」の出され方が今回は余りにも唐突だったこと。話の流れが余りにも雑で、楽しめなかった。一つは、男子校である海王工業高等学校が男装の豹塚昌子を、女子であると判明したにもかかわらず今後も生徒として受け入れることを決めたこと。次週以降も引き続き出てくるのだろうか。それがドラマ世界を複雑にはするだろうが、楽しくするとは思えない。もう一つは、豹塚昌子が内山吾郎よりも三船憲吾を「イケメン」であると直ぐに判断したこと。それだけ明確な差があるのだろうか。ドラマ世界内ではそのように設定されているのだろうが、視聴者の世界では必ずしも同じように見られているわけではないだろう。違和感があった。