ドメニコ・スカルラッティとアルフレード・カゼッラ

昨夜ウォークマンに収めたドメニコ・スカルラッティ作曲チェンバロソナタ全集からの厳選八十七曲を、朝の出勤時にも、昼の休憩時にも、夜の帰宅時にも聴いて、帰宅後にはウォークマンをスピーカーに接続して室内に流して聴いている。五百五十五曲から選抜した八十七曲であるから、どれもこれも、面白過ぎる程に面白い。それなのに、八十七曲からさらに十曲ばかり厳選するとしたら一体どれを選出しようか?ということをも考えてしまう。
あらためて繰り返し聴いていて気付かされたのは、九年前にホグウッド指揮バーゼル室内管弦楽団が演奏したアルフレード・カゼッラ作曲スカルラッティアーナ作品四十四の幾つかの楽章は、原曲となったスカルラッティソナタ集の内のどれか一曲と一対一で対応するわけではなく、複数の原曲から一つの楽章を構成していたらしいということ。なるほど、同じく新古典主義モダニズム音楽とは云ってもストラヴィンスキーとは一寸やり方が違うようだ。

Scarlatti: The Keyboard Sonatas - Scott Ross
擬古典主義的モダニズム・シリーズ バーゼルから生まれた20世紀音楽Vol.3