仮面ライダーフォーゼ第三十六話

仮面ライダー生誕40周年記念作品「仮面ライダーフォーゼ」。
第三十六話「本・気・伝・歌」。
天ノ川学園高等学校の生徒たちの大半が愛聴していたらしいインターネット上の謎のラジオ番組「ジーンのミルキーナイト・カーニヴァル」においてDJをつとめてきた謎の人気者ジーンの正体、JK=ジェイクこと神宮海蔵(土屋シオン)が、山羊座ゾディアーツと化した旧友「ゴット」こと五藤東次郎(川村亮介)と一緒に犯しつつある悪行を悪夢に見たのは、物語の過去と未来にとっては不幸中の幸であると云うしかない。なぜなら自力で悪夢から目を覚ましたに近いと見ることができるからだ。
もっとも、そのように見てしまうと、彼の父である神宮敬蔵(志水正義)を漁村に訪ねてジーンの原点を尋ねた如月弦太朗(福士蒼汰)の説得の努力の意義を正しく評価するのが難しくなるという問題が生じる。
他方、メテオに変身して闘っていた朔田流星(吉沢亮)は、普段にも増して驚くべき軍上手であるところを見せた。戦闘力においてメテオをはるかに圧倒するはずの唐獅子ゾディアーツ=立神吼(横山一敏)に対し、片方の脚の足首のみを気付かれないように密かに、それでいて執拗に攻撃し続けた結果、敵が気付いたときには既に挽回できなくなっていた程の、かなりの打撃を与えることに成功したからだ。