西条の彫刻見物

休日。朝食のあと暫し怠惰に過ごしたが、昼に外出。道後温泉駅からJR松山駅前駅へ行き、伊予西条行の往復券を購入して昼一時二十分頃に出立し、約一時間後に伊予西条駅に到着。雨の中を徒歩で先ずは西条市立西条図書館へ行き、玄関脇に立つ彫刻「途」を鑑賞。いつ見ても颯爽として格好よいが、天候の所為だろうか、左手から頭にかけて蜘蛛の巣があった。図書館に近い商店街(「登道」)を北上し、楠通へ出たところで、その右手にある彫刻「噺」を鑑賞。紺屋町商店街を抜けて葵通へ出てみれば、屋根(アーケイド)がなくなり、普通の車道と化して、広めの歩道も通っていた。趣のある古い商家の姿が消えたのは残念だが、広く明るくなってはいた。西条市役所は新しくなって、別館は工事中。別館の階段前に立っていた彫刻「潮先」は、市役所の新館の玄関の中に立っているらしいのが覗き見えた。平日に来れば、玄関の内側で見ることができるに相違ない。
こうして雨の中を歩いた末に、三時二十分頃、西条市五百亀記念館に到着。ここの一階の展示室では来週から開館一周年記念特別展を開催するらしいので、現在の所蔵品展示は今日までしか見ることができないかもしれないと思い、それを見ておくのが今日ここへ来た目的。聞けば、「崖」や「時」は来週以降も見ることができるようだが、「悠」を見ることができるのはやはり今日まで。存分に鑑賞した。「時」と「瀬戸の海」は顔や体型が似ているので、同じ人をモデルにしたようにも見えるが、意外なところでは「悠」も少し似ている。「悠」は極度に細い体型をしているが、無駄なく鍛えられてもいるので、「悠」の人が大学一年(あるいは高校生とか)の水泳選手で、それから二三年を経て逞しくなった姿が「瀬戸の内」や「時」であると考えても不自然ではないような気がする。…ということを考えながら改めて見てゆくと、単に作者の表現によって似てきているだけで、やはり同一人物ではないような気もしてくる。
二階で開催されていた切り絵の展示も鑑賞。「はさみの一筆切り」塩崎剛という作家の作品。下絵もなくハサミで紙をいきなり切り抜いて絵を作っている由で、造形感覚の確かさに驚嘆した。
夕方四時五十分頃に記念館を出て、徒歩で往路を同じ路を復し、五時を過ぎた頃には伊予西条駅へ到着。五時二十分頃に出立し、約一時間で松山駅へ帰着。電車で道後まで戻り、大型食料品店に寄って帰宅。疲れていたので凄まじく眠くなり、起きたのは翌朝三時頃。「仮面ライダー鎧武」第三十六話を見直して、七月七日午前七時十七分に記之。