テレヴィ雑誌記事-スーツアクター談

昨日発売の雑誌「ザテレビジョン」二〇一四年第三十六号。
唐沢寿明が、自身が主演をつとめる映画「イン・ザ・ヒーロー」について大いに語っている(88頁)。実に興味深い。仮面ライダースーパー戦隊ウルトラマンのような、特撮によるヒーロー物語の映画やテレヴィドラマに欠かせないのが「スーツアクター」と呼ばれる役者で、まさしくヒーローの扮装の中(「イン・ザ・ヒーロー」)の人だが、昔、唐沢寿明も「駆け出し時代」にはスーツアクターを生業にしていたこともあったらしく、ゆえに映画の主人公に対しては共感するところ多大で、「役というより、自分自身を演じているようだった」由。凄いことに、映画の前半では彼は殆ど常に「戦隊ヒーローのマスク」を被っているので顔を出すこともできていないとか。スーツアクターの仕事の厳しさだけではなく生活の厳しさについても自身の経験を語っていて、実に驚かされた。スーツアクターなくして仮面ライダースーパー戦隊もなく、今やスーツアクターもスター化しつつあるように見えるにもかかわらず、現実は意外に厳しく、辞めてゆく人も多かったらしいのだ。この記事を読んで、スーツアクターという隠れたスターと、唐沢寿明に対する見方も変わった。映画「イン・ザ・ヒーロー」で主人公と対立する「生意気な新人俳優」を演じるのが福士蒼汰。芸能事務所「研音」における大先輩と後輩の関係にある。