閉店と台風

休日。このところ働き過ぎて疲れ切っていることもあって常に眠く、何もなし得なかった一日。夕方四時半頃だったか、遅い昼食を調達すべく業務用の食料品店へ出かけ、ウドン等を購入。買い物を終えようとしていたとき店内に「蛍の光」が流れ始め、閉店の時刻になったことが告げられたのには驚いた。普段は夜中までは開いているはずだが、今日は何事だろうか。商品は豊富に並んでいたから棚卸ではなさそうだが、台風に備えたのだろうか。
確かにこの時点で風は少し強く、傘を差して歩くのは容易ではなかった。結局、道後には台風らしい台風が来た気配はなく、やや風の強い小雨だけで終わったが、それは所謂結果論でしかない。台風の接近を前にして警戒するのは当然だろう。昔の商店は台風のときには早めに店を閉めるのが普通だったようにも記憶するが、最近は並大抵のことでは店を閉めないのが当たり前のようになっていて、社会全体が「ブラック企業」化していると云うべきであるのかもしれない。そう考えると、夕方五時頃までに早々と店を閉めてしまった道後の業務用の食料品店は、仮にその理由が台風への防備にあるのだとすれば、従業員への配慮も含めて、実に適切な安全保障体制を取っていると見られる。本気で感心した。