旅行記二/カラヴァッジョ&ボッティチェリ&フェルメール/秋葉原/MX

旅行記二。
朝九時半頃にホテルから外出。銀座線で上野駅へ。上野恩賜公園へ行き、先ずは国立西洋美術館で開催されている日伊国交樹立百五十周年記念「カラヴァッジョ展」を鑑賞。名作《果物籠を持つ少年》にしても《バッカス》にしても、カラヴァッジョの描く少年が肌を見せるとき、肩から上腕にかけての筋肉の付き具合が美しい。無駄のない肉付ならではの官能性に対する感覚が窺える。近年「真作」と確定したらしい《エッケ・ホモ》における上半身を描く感覚も、それに近いように見える。「カラヴァッジョ展」を見終えたあと、続けて所蔵品展を急ぎ鑑賞。図録を購入して美術館を出た。
次に東京都美術館へ。館内の喫茶店の野菜カレーで遅めの昼食を摂ったあと、日伊国交樹立百五十周年記念「ボッティチェリ展」を鑑賞。《聖母子、洗礼者聖ヨハネ、大天使ミカエルと大天使ガブリエル》における少年姿の洗礼者聖ヨハネや、《聖母子と4人の天使(バラの聖母)》における右から二番目の天使をこの上なく愛らしく美しいと感じた(しかるに、今、図録で見直してみると大して愛らしくも美しくも見えない。写真写りが悪いと云うべきだろうか)。売店には《ウェヌスの誕生》の小型ファイル等があったので、図録と一緒に購入。
美術館を出たとき既に夕方になろうとしていたので、東京国立博物館には行かず、上野駅へ戻り、構内のパン店でコロネを食べたあと、銀座線で発って日比谷駅で乗り換えて六本木駅へ。六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで「フェルメールレンブラント-17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」を鑑賞。ここも名作に満ちていたが、ピーテル・サーンレダムとエマニュエル・デ・ウィッテそれぞれの教会の図に心惹かれた。サーンレダムの絵がクリアファイルになっていれば欲しいところだったが、生憎なかった。フェルメールの《水差しを持つ女》に基づくトートバッグとTシャツを図録と一緒に購入。会場を出て、窓から都内の景色を眺めたあと、六本木ヒルズを出て日比谷線秋葉原駅へ。
六本木と同じく秋葉原も全く馴染みのない街だが、暫し歩き、何軒か店に入り、「ハイ☆スピード!」や「Free!」のグッズをいくつか購入して回った。本当に欲しかったものを見付けることはできなかったが、知らなかったグッズを色々入手できたので取り敢えず満足しておこう。既に夜八時前になっていたので、テキトウな店でカレーを食べて、秋葉原駅から上野駅を経て浅草駅へ戻り、飲物と明日の朝食を買ってホテルへ帰着。
不図テレヴィを点けて東京MXを見れば、BOYS AND MEN、略称「ボイメン」の番組が放送されていて、小林豊が十五分間の登山をして、「天空の城」を眺めていた。小林豊といえば「仮面ライダー鎧武」のバロン=駆紋戒斗だが、小林豊自身は何一つ駆紋戒斗らしくはないことを改めて認識した。本田という人を初めて知ったが、同時にこの人が老舗料亭の子息で料理に詳しいらしいことをも知った。暫し後には、声優三人が苺狩をして温泉旅館へ行く番組も放送されていて、ナレイターが斉藤壮馬だった。シャドウ・ジョーカーの声で、心地よく聴いた。さらに後にはアニメ「ちはやふる」も放送されていた。主人公の傍にいる男子は、野村周平よりは真剣佑に似ていた。さらに深夜一時四十五分頃、再びMXを見ればアニメ「ハルチカ ハルタとチカは青春する」を放送していた。ここでの斉藤壮馬は少し低めの声。