怪盗ジョーカー第二十七話

テレヴィアニメ「怪盗ジョーカー」。
第二十七話(シーズン三第一話)。「輝く夜に堕ちてきた星」。
先日の先行上映祭を除けば最初の公開となったのが本日の夜七時、東京MXにおける放送だが、幸い、youtubeの「怪盗ジョーカー」公式チャンネルでも早速それが配信されている(https://www.youtube.com/watch?v=UKPSGzYxerM)。できればニコニコ動画の公式チャンネルでコメントを寄せながら楽しみたい気もするが、この際、早くも視聴できただけで充分に嬉しい。
第一期(第一話から第十三話まで)と第二期(第十四話から第二十六話まで)が一つの大きな物語をなしていたように、第三期は新たに大きな物語を繰り広げるのだろう。そのことを感じさせた第二十七話。
色々な点が新しくなっていたが、先ずは目立つところとしては、主題歌が序曲も終曲もともに新しくなっていた。音楽奇術集団アルカラを退治すべく現れたアルカライダーが歌った「怪盗ミラクル少年ボーイ」も楽しい歌だったが、アルカライダーに代わって現れたアルカラが歌う「怪盗ミラクル少年ボーイ2」も格好よい。最初に聴いたときは「怪盗ミラクル少年ボーイ」の奇想天外な歌詞と旋律に比べれば何となく大人しいような気がしたが、二度三度と聴いている内に徐々に心地よくなってくる。実に格好よい歌ではないだろうか。
画風が少し変更されたことは雑誌『アニメージュ』三月号で述べられていたが(同誌54頁)、なるほどジョーカーやスペードやクイーンだけではなくハチも、さらには鬼山警部やミスター金有まで含めて皆が従来よりも少し格好よくなった。もともとジョーカーもハチも愛らしく格好よい姿をしていたが、今回、愛らしさよりも格好よさを強調した姿になった。
画風だけではなく、話も少しハードボイルドに格好よくなっていた。
それにしても、第三期の開幕を告げる一話目ということで、今回は主要な人物が多く登場した。ジョーカー(声=村瀬歩)とハチ(声=小林由美子)の周囲にはスペード(声=下野紘)とクイーン(声=沢城みゆき)。解説役のシルバーハート(声=島田敏)。ダークアイ(声=小野健一)も一瞬だけ登場した。相対するのは警視庁の鬼山毒三郎警部(声=龍田直樹)と黒崎ギンコ(声=原優子)と白井モモ(声=桜井春名)。そしてミスター金有(声=飛田展男)と秘書カネ子(声=金田アキ)。事件を報じるのは裏社会ネットニュースのDJ・ピーコック(声=矢部雅史)。こうして見ると、登場しなかったのはシャドウ・ジョーカー(声=斉藤壮馬)とロコ(声=久野美咲)だけだったろうか。
初めて登場した人物は、シャドウ・ジョーカーに代わる新たなライヴァル、赤井翼=フェニックス(声=松岡禎丞)。そしてプロフェッサー・クローバー(声=小杉十郎太)に代わる新たな敵、プレジデントD(声=岸尾だいすけ)、スパイダーA(声=内匠靖明)。このプレジデントDの厄介なところは、彼の率いる組織「デビル・ファング」の強力な支援を得たことでミスター金有が昔よりも恐ろしく強くなってしまったことによく表れている。ミスター金有の作戦でジョーカーがあんなにも追い詰められようとは、実に意外な展開だった。待望の第三期の劈頭を飾るに相応しい展開だったろう。