三条から四条にかけて洛中を歩いて祇園祭の気分だけ味わう夜/テレヴィアニメFree!第三期第一話/七瀬遙が橘真琴を水中に引き入れたのは何かを予告するのか

 朝、NHK朝ニュースでは再び「朝ごはんの現場」放送なし。直後に始まる近畿地方ニュースによると、京都市内では祇園祭の山鉾の組立が始まったらしい。それで今宵、仕事からの帰途、八時半頃から九時半頃まで洛中を歩いて、祇園祭の季節の気分だけでも味わってみた。
 ところで。
 未明に放送されたテレヴィアニメ「Free! -Dive to the Future-」(Free!第三期)第一話を観た。冒頭の、七瀬遙が、いつものように手を差し伸べてきた橘真琴をいつになく水中に引き入れてしまった場面は、競泳への復帰の誘いの予兆であるのか否か。この点で評価は大いに変動する。
 劇中、椎名旭や鴫野貴澄、桐嶋郁弥が続々登場したことだけではなく映像の表現、絵の表現まで含めて映画「ハイ☆スピード!」に因んだ要素が豊富にあったのは、多分その魅力を取り込みたかったからだろう、しかし、それならむしろ「ハイ☆スピード!」の続編を作れば良かったのに。「Free!」に発する理不尽な要素を捨て去ってでも「ハイ☆スピード!」の地点から物語を立て直した方が、どんなにか説得力と面白味に富んだ作品になっていたことだろうか。