日曜劇場あいくるしい

TBS日曜劇場「あいくるしい」。野島伸司脚本。市原隼人綾瀬はるか神木隆之介主演。第十話。
真柴由美(原田美枝子)亡きあとに現れた真柴由美に瓜二つの喫茶店主の女、園子(原田美枝子一人二役)と今後どう付き合ってゆくのか?という問題をめぐり揺れる真柴家。真柴豪(市原隼人)は家族に平安を取り戻すため家族会議を開いて園子をも会議の場に招き、そこで園子に悪役を演じてもらうことで亡き母と園子との違いを皆に思い知らせ、問題を一気に解決した。園子は真柴家の平和のために豪の提案を直ぐに受け入れ、見事に悪役を演じてみせてはいたが、実は内心においては深く傷付いていた。孤独な園子は真柴家の子どもたちに既に愛を感じ始めていたのだ。真柴みちる(綾瀬はるか)と喧嘩することにさえ、孤独の癒しを得ていた。そのことを知った豪は、園子が一人暮らしの貧乏アパートに帰ったのを見送ったあと、そこの窓に点る明かりを見詰め、泣きながら謝罪の語を呟いていた。今宵の第十話で一番の見所はそこだったと云えるだろう。他方、矢口淳一(小栗旬)は病院を辞してフランスに渡り芸術を志したい考えであることを異母兄の瀬戸政希(田中幸太朗)に対して明かした。両名と真柴みちるの三角関係はどうなるのだろうか。真柴幌(神木隆之介)・南雲愁(本郷奏多)・羽生章司(中屋力)等の「虹色の戦士」の話には何だか付いてゆく意欲が湧かなかった。