義経

NHK大河ドラマ義経」。滝沢秀明主演。第二十八話。
囚われの身の従三位左近衛権中将平重衡細川茂樹)は鎌倉へ護送され、鎌倉殿=右兵衛権佐源頼朝中井貴一)と対面。堂々美麗の武人としての覚悟ある言動は鎌倉殿に感銘を与え、丁重に持て成されることに決した。囚われたる本三位中将の連行にあたり源九郎義経滝沢秀明)が自ら任務を引き受けたのには驚かされたものの、木曽冠者=源義仲小澤征悦)の遺児、源義高(富岡涼)の事件をめぐり兄弟で語り合ったあと、鎌倉殿が義経に対し京の警護の役目を命じる場面があったので一応は納得しておこう。
鎌倉殿と本三位中将の対面の場では京から来た文人、善信三善康信五代高之)と大江広元松尾貴史)が取調べの役割を担った。
武蔵坊弁慶松平健)と千鳥(中島知子)との会話中に「熊野別当湛増」の名が登場したのにも驚かされたが、これは壇ノ浦合戦へ向けた伏線になってしまうのだろうか。予想外の伏線だ。熊野別当湛増を演じるのはどうやら原田芳雄のようだ。
従一位内大臣平宗盛鶴見辰吾)と従二位権中納言平知盛阿部寛)は、本三位中将の身柄と引き換えに三種の神器を渡せ!との源氏からの提案に対し、(1)本当に本三位中将が釈放されるのかどうか信頼できないこと、(2)平家の従前通りの地位が保証されていないこと、(3)三種の神器は天子とともにあるべきであること等を理由に、断固拒否すると返答した。このところの内大臣宗盛の言動には意外に説得力がある。どうしたのだろうか。