再録感想文の後記

夜九時からの二時間フジテレビ系「プレミアムステージ」では二〇〇一年公開の映画「ウォーターボーイズ」が再びテレヴィ放映された。記録するところ二〇〇二年八月三十一日に最初のテレヴィ放映があり、次いで二〇〇三年六月二十四日には二度目の放映があった。昨年七月三日あたりにも三度目があったかと記憶するが、記録していないので定かではない。この映画の明快な面白さを増幅させたのが映画「スウィングガールズ」であり、その意味で後者は前者よりも徹底していて傑作ではあるが、唯一つ、後者が前者に勝てないのは、二十八名の競パン姿の男前たち=ウォーターボーイズの身体の躍動の圧倒的な輝きによると云ってよい。さて、娯楽映画の傑作「ウォーターボーイズ」については既に映画公開時と翌年のテレヴィ放映時の二度にわたり感想文を書いたことがある。あれ以上の感想文を書く自信が今ないので今回ここにも同じ文を以上の通り一部修正の上で再録しておいた。
ともあれ、テレヴィ版「ウォーターボーイズ」二作で満足している人々は原作=映画「ウォーターボーイズ」後半のシンクロ場面における美麗な映像表現を見るがよい。真の感動は四段櫓だとか五段櫓だとか櫓の高さにあるのではなく、水飛沫と身体の躍動の煌きにこそあると知らなければならない。