今朝のファイト岡部聖也

今朝のNHK朝の連続テレビ小説「ファイト」。冒頭に描かれた木戸優(本仮屋ユイカ)の夢がとんでもない内容だった。品川太郎(瀬川亮)と駒田琴子(川原亜矢子)の結婚式場に飛び込んできた優は、琴子を退け、自分が太郎と結婚しようとしたのだ。この夢の意味をどう解釈するのが的確であるのか。優のための弁護論もあり得るだろうが、素直に考えるなら優の内面に略奪への願望が潜在していることの徴と了解すべきだろう。しかもその欲望は今や抑え難く膨張しているに相違ない。他人の心に敏感だったはずの優が、今では自分と太郎との仲のよさを琴子に対して誇示するかのように行動しているからだ。もちろん悪気は皆無だろうが、悪気のない言動の数々が悉く琴子を傷付けていることについて余りにも鈍感だったことは否定できない。なにしろ子供染みたヲタク少年の岡部聖也(三浦春馬)でさえ、優が琴子に多大の打撃を与えていることに気付いていたのだ。焦って、それでも何とか場を取り繕おうとしていて実に健気だった。そして岡部は優の片想いの相手が太郎だろうことに既に気付いていたことを優に告げたが、そのことは逆に優に多大の衝撃を与えた。優は誰にも気付かれていないと確信していただけに、既に岡部に気付かれていた事実(もっと云えば岡部にさえも気付かれていた事実)に動揺して、それで初めて罪の意識を抱き始めたのだろう。