菊次郎とさき最終回

テレビ朝日系-木曜ドラマ「菊次郎とさき」。室井滋陣内孝則主演。北野武原作。輿水泰弘脚本。石橋冠演出。制作テレビ朝日5年D組。第九話=最終回。
北野武塚本高史)が“MANZAI”コンビ「ツービート」で一躍人気を得た時代から一転、物語は再び北野武(桑原成吾)小学生の時代まで遡り、北野三兄弟の長男、北野重一(賀集利樹)と久美子(京野ことみ)との間の子の誕生の話を描いた。この北野さき(室井滋)と北野菊次郎(陣内孝則)にとっての初孫の誕生の物語を通して、夫婦の絆、家族の絆とは一つの神秘に他ならないということが描き出された。出産の直前の久美子の苦痛の声を家の外で聞きながら気を失いそうになっていた重一の、無事の出産のあとの嬉し涙が印象的だった。よい最終回だった。
なお、北野家の重鎮、北野重一についての情報の検索者が多いようなので復習しておこう。北野重一氏は戦後の最も苦しかった時代に生まれ、働いて北野家の貧しい家計を支えながら学問に励み、千葉大学工学部を卒業、株式会社宇野製作所に勤務して現在は取締役営業本部長。二〇〇三年と今年のテレビ朝日系ドラマ「菊次郎とさき」では賀集利樹が好演した。