仮面ライダーカブト第八話

テレビ朝日系“スーパーヒーロータイム”ドラマ「仮面ライダーカブト」。水嶋ヒロ佐藤祐基主演。第八話。
仮面ライダーザビーに変身する男、ZECT本部直轄の精鋭部隊シャドウの超エリート隊員、矢車想徳山秀典)は己の組織に服属しようとしない仮面ライダーカブト天道総司水嶋ヒロ)を倒すため配下の部隊シャドウに攻撃させたが、無論カブトからの反撃に遭い、却って部下の一人、影山瞬内山眞人)を負傷させてしまった。とはいえ天道には抜かりがない。一週間で完治する程度の怪我しか負わせていないらしい。で、矢車は入院中の影山に麻婆豆腐を食わせてやるため、先週も登場した例の手作り豆腐の店に来た。豆腐を欲しいと云う矢車に対し、店主(自転車キンクリート岡田正)は大爆笑しながら「天の道を行くとか云う人」が全て買い占めて行ったことを語り、「なんか楽しそうだったよ。豆腐パーティやるとか行ってた」と説明した上、「え?呼ばれてないの?寂しいね」とまで付け加えてさらに大きく爆笑した。影山の負傷があって以降、何かと失敗ばかり多かったことで矢車はどんどん精神の安定を失い、ついには信条の「完全調和」をさえ見失ってしまうわけだが、案外この店主の陽気な大爆笑と余計な一言が矢車を徒に苛立たせ、追い詰めてしまったのではないか?と思ってしまう。あの店主、ああ見えて意外に危険な男なのだ。で、何時でもどこでも粗末に扱われてしまう加賀美新佐藤祐基)は矢車に優しくしてもらったことで頑張ってしまったのか、天道のもとへ走り、豆腐を譲れ!と迫った。でも「なんで豆腐を買い占めたりした!」という言い分は一寸おかしい。冷静に考えれば、天道は普通に買物しただけなのに。この辺の空気読めなさ加減は加賀美の特性とも云える。日下部ひより里中唯)を「Bistro la Salle」に訪ねて自邸での豆腐パーティに招待していた天道は、店に来た矢車にも豆腐を分け与えようとしたが、矢車はそれを投げ捨てた。食べ物を粗末にする行為に接して表情を険しくした天道。その顔が一瞬「喰いタン」に見えた。