月九ファーストキス第七話

フジテレビ系。月九ドラマ「ファースト・キス」。
脚本:井上由美子。主題歌:小田和正「こころ」(BMG JAPAN)。音楽:本間勇輔。主演:井上真央。プロデュース:若松央樹鹿内植。制作:フジテレビドラマ制作センター。演出:川村泰祐。第七話。
福永美緒(井上真央)と結城秋生(平岡祐太)との間の恋の、何が問題であるのだろうか。医師と患者との恋であることが問題であると設定され、また、当の医師が大学医学部附属病院の教員候補として将来を期待された青年であることで問題がさらに深まっていると語られている。だが、それは確かに描かれているだろうか。今のところ描かれているのは、結城秋生が医師であること、福永美緒が難しい性格の我儘な少女であることの二点のみであるとは云えないだろうか。彼は医師であるから、勤務時間外まで含めて、常に職務に拘束される。医師に限らず警察でも教員でも一般公務員でも同じことが云えるはずだ。人生の全てが仕事を中心に回るほかない。しかし医師にも私生活はあり、恋をすることもある。そうであれば彼の恋の相手は、彼の仕事をよく理解し得なければならない。己の私的な情よりも彼の公的な仕事をこそ優先し得る人物であることを求められる。しかるに福永美緒にはそれができそうもない。病のゆえか?否、どうやら性格の問題のようだ。医師と患者という関係のゆえに生じる恋の困難であるとは云えない。