おせん第二話

日本テレビ系。ドラマ「おせん」。
原作:きくち正太講談社「モーニング」「イブニング」)。脚本:大石静。音楽:菅野祐悟。主題歌:(序曲)Micro「踊れ」/(終曲)タッキー&翼恋詩-コイウタ-」。協力プロデューサー:山口雅俊(ヒント)。プロデューサー:櫨山裕子三上絵里子/内山雅博(オフィスクレッシェンド)。制作協力:オフィスクレッシェンド。演出:南雲聖一。第二話。
雰囲気や画に魅力のあるドラマであることについては先週ここに書いた。話も楽しめた。
しかし気になることがある。殆ど主役に準じる程の出番の多さを誇る「一升庵」板前修業中の青年、江崎ヨシ夫(内博貴)の人物像があんな感じなのは正解なのか?という問題だ。古風な「一升庵」には似つかわしくない現代風の青年で、軽薄で、身勝手で、でも、それでいて意外に素直なところもあって反省することを決して恐れはしないし、変わり身は早く、しかも愛嬌もある。…と書き出してみると何だか申し分ない感じに思えてくるのだが、問題は多分そうした様々な側面の配分と云うか、それにより現れてくる全体像にある。
できれば、もう少し愛され易い人物に設定しておいて欲しかった気がするのだが、先週と今週の展開を見て予測するに、初期設定でこそ顰蹙を買うような面があろうとも、今後は次第に愛すべき側面が増大してゆくことだろう。それまでの間に彼が嫌われてしまわないことを祈るほかない。なにしろ準主役であるから何れにしても目立ってしまうのだ。
このドラマ視聴について私的な事情を云えば、そもそもこのドラマを見始めたのは江崎ヨシ夫役の内博貴が出ているからだし、見続けているのも彼が出ているからなのだが、反面、このドラマで最も魅力的であるのは主人公の「おせん」こと半田仙(蒼井優)でこそあれ彼ではない。そこが困る点だ。
一番の正解は、土曜ドラマ「ごくせん」に彼を出して高木雄也を出さないこと、三浦春馬内博貴とを対決させることにあったろう。そうしておけば申し分なく上手く行っていたろうに、ジャニーズも惜しいことをしたものだ。