仮面ライダーキバ第十七話
東映「仮面ライダーキバ」。米村正二脚本。石田秀範演出。
第十七話「レッスン-マイウェイ」。
仮面ライダーキバの城キャッスルドランの城内に、ガルル=次狼(松田賢二)が紅渡(瀬戸康史[D-BOYS])を避難させたとき、バッシャー=ラモン(小越勇輝)は「ねえ、この子を始末したら、僕たち三人は解放されるの?」と訊き、ドッガ=リキ(滝川英治)は「それイイ!食っちまおう」と応じたが、一人ガルルは「それは、できん。音也との約束がある」と云って止めた。紅渡は、目を閉じて休みながらもその会話を聞いていた。しかし意味を解することは彼にはできなかった。視聴者もそうだ。二十二年前の今日の時点では、まだ次狼と紅音也(武田航平[PureBOYS])との間には確執があるのみ。このあと一体どのようにして和し「約束」をすることになるのか。ともあれ、キバの戦闘力に致命的な危険性があるのは、ラモンとリキとの恐ろしい会話によって明白だ。名護啓介(加藤慶祐)の云う通りだったのだ。
反面、紅渡=仮面ライダーキバとファンガイアとの戦闘に名護啓介が割り込んで邪魔をした際には、キバの手助けのため召喚された次狼はどういうわけか名護=仮面ライダーイクサの加勢に回り、キバ攻撃に加担してしまった。あのときの名護の攻撃の凄まじかったこと。ファンガイアによって散々な目に遭わされたあとだったからか、その恨みを全てキバへの八つ当たりで晴らそうとしているかのようだった。