ラブシャッフル第三話

TBS系。金曜ドラマラブシャッフル」。第三話。
脚本:野島伸司。主題歌:アース・ウィンド・アンド・ファイアー「Fantasy」。挿入歌:バングルス「ETERNAL FRAME」。音楽:神坂享輔&MAYUKO&井筒昭雄。プロデューサー:伊藤一尋。制作:TBSテレビ。演出:山室大輔。
宇佐美啓(玉木宏)が、心の病んだ早川海里(吉高由里子)の需めに応じてUFOキャッチャーでパンダの眼の綻びたヌイグルミを獲得した場面には、実のところ期待した程の達成感のようなものがなかった。なぜなら当の機械がもともと故障していた所為で彼は苦戦を強いられていたからだ。本来なら彼は狙ったヌイグルミを直ぐに獲得できるはずだったろうが、機械の所為で果たせていなかった。無論あの場に居合わせた群衆は皆その苦戦の原因を解していて、それだからこそ無謀な挑戦を続ける宇佐美を皆が一緒になって応援していたわけではある。でも、UFOキャッチャーにおける彼の無類の強さが真に発揮されたとは云えない。少々残念で、期待外れではあった。
ともあれ、宇佐美がそうして獲得したパンダのヌイグルミを海里が嬉しそうに抱き締めていた姿は、長時間をかけたからこその、達成されたことの大きさを伝えていた。彼の真の力が曇らされたことから来る物足りなさを、補って余りあると云える。何よりも、逢沢愛瑠(香里奈)が、無謀な挑戦を続けた宇佐美の精神を解し、宇佐美を鼓舞して、宇佐美をさらに「キラキラ」と輝かせる役割をさえ果たしたのが面白かった。宇佐美と愛瑠は似合いだが、恋人であるよりは友であるように見える。
大石諭吉(DAIGO)は今や愛瑠への未練を断ち切って、恋人交換のゲイムを存分に楽しんでいるように見えるが、無論このまま行くわけではなかろう。